《太平洋》が日本初演されます
L’oceano Pacifico for euphonium and clarinet will be performed (JP) by Kana Kotera (euph.) and Hideo Kikuchi (cl.) at the concert “Discovery Euphonium -DUO”, on 6th March, 2021 at Dolce Art Hall Nagoya.
《太平洋》が2015年に初演されたのはサンディエゴ。ちょうど日本から見て対岸の街で、それが曲名の由来になっています。安直ですが、作品が出来上がっても良いタイトルを思いつかない時に、このようにしばしば地理的な用語や名前を拝借します。
ユーフォニアムとクラリネットは高速でほぼビスビリアンド(同音トリル)で追いかけっこするような感じで曲が進むのですが、瞬間瞬間で直前の相手の音を引き継ぐので、聴いているうちにどちらの楽器の音かわからなくなってくる、というのがアイデアの発端です。これは編曲を含む私の作品でしばしば用いる手法で、言い替えれば一つの旋律をぶつ切りにして複数の楽器で橋渡しにしていく、という書き方です。それをこの曲ではデュオで行っています。そして私の曲の中でもかなり「軽快」な音楽です。
軽快とはいっても、演奏者にとってはスタミナも使うしリズムは難しいしでかなり大変な曲だそうです。今回は小寺香奈さんと菊地秀夫さんによって日本初演されます。ちなみに菊地さんはかなり以前から存知上げているにもかかわらず、拙作を演奏していただくのが実は初めてです。
小寺香奈 ディスカヴァリー・ユーフォニアムvol.3「デュオ」
3月6日(土)16:00
ドルチェ・アートホールNagoya
【プログラム(演奏順)】
山本裕之 / 太平洋(2015 / 日本初演)
稲森安太己 / 二人の心の距離(2020/委嘱初演)
徳永崇 / 残響工芸II(2021/委嘱初演)
松平頼暁 / Distance(2020/委嘱初演)
【出演】
小寺香奈(euph)
菊地秀夫(cl, Bass cl)
チケット(50席限定・全席自由)
一般:3,000円 高校生以下:1,000円
一般事前予約割引(3月3日まで)2,500円
お申込みフォーム ※2/6予約受付開始
https://forms.gle/1DJfxaD3qWisM7Ag6
全4曲とはいえ、私以外の3曲がすべて世界初演とのことで、それぞれ初演に先立ってインタビュー動画も公開されています。
⋯⋯結構見応えがあります。