岡静代クラリネットリサイタルで《楔を打てど、霧は晴れず》が再演されます
The Wedge is Struck, the Fog Remains for clarinet and piano will be performed by Shizuyo Oka (cl) and Natsuno Miyaji (piano) at Recital Hall, Tokyo Opera City (Tokyo) on January 12th, 2018.
日本現代音楽協会が毎年企画している、国外の邦人プレイヤーによるリサイタルシリーズ「世界に開く窓」で、ドイツ在住のクラリネット奏者である岡静代さんのリサイタルが2018年1月12日に開催され、私の2006年の作品《楔を打てど、霧は晴れず》が再演されます。この曲はボルチモアのE. Michael Richards (clarinet) と Kazuko Tanosaki両氏によるデュオから委嘱初演&再演され、2011年に秋吉台で日本初演されています。今回はそれ以来6年ぶりの再演で、東京初演となります。
この曲では4分音を徹底的にピアノにぶつけるという実験を意識的に行ったのですが、こうするとピアノの調律が狂って聞こえるという効果に気付き、後の《輪郭主義》のシリーズに続くきっかけとなりました。その意味では自分にとって記念碑的な作品です。
岡静代さんといえば、2009年の東京オペラシティで開催されたコンポージアムにて圧巻な演奏をされたラッヘンマンの《アカント》が忘れられないわけですが、その時はよもや岡さんにこの曲を演奏していただける日が来るとは夢にも思いませんでした。
〈現代の音楽展2018〉第1夜 世界で活躍する日本人音楽家シリーズvol.4
世界に開く窓 岡静代クラリネットリサイタル
2018年1月12日(金)18:30開場/19:00開演|東京オペラシティリサイタルホール
【プログラム】
ヘルムート・ラッヘンマン/Dal niente(1970)
Helmut LACHENMANN/ Dal niente cl solo
山本裕之/楔を打てど、霧は晴れず(2006/東京初演)
Hiroyuki YAMAMOTO/ The Wedge is Struck, the Fog Remains cl, pf
ヨハネス・シェルホルン/a self-same-song(2010/日本初演)
Johannes SCHÖLLHORN/ a self-same-song bass cl solo
近藤 譲/”接骨木の新芽”からの3つの歌(1992/日本初演)
Jo KONDO/ Three Songs from “New Buds on the Elderberry Tree” cl solo
アルベルト・ポサダス/Sinolon(2000/日本初演)
Alberto POSADAS/ Sinolon cl solo
渡辺俊哉/あわいの色彩(2017/世界初演)
Toshiya WATANABE/ Colors in Between cl, vn, pf
福井とも子/doublet〜vn, bass cl version(2010/2017/改訂版初演)
Tomoko FUKUI/ doublet vn, bass cl
演奏:岡静代(クラリネット)
共演:ヨハネス・ブルーメンルーター(ヴァイオリン) 宮路なのつ(ピアノ)
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