吹奏楽のための《アド・アルティオラ》初演
「吹奏楽で、4人の連作を」というアイデアです。
職場の愛知県立芸術大学、音楽学部定期演奏会にて、作曲コース4名による《大学祝典序曲集》という連作を、大学の60周年を祝って書くことになりました(今の段階ではもちろんもう出来上がってます)。
一人約2分という制約でなにができるのか。4人の方向性がバラバラなのを活かして面白い組み合わせになるのか。というのはやってみないとわからないものです。うち二人は吹奏楽を書くのが初めてということもあり、かなり予測不可能なことをやってしまうのは大学ならではでしょう。
愛知県立芸術大学第59回音楽学部定期演奏会
第1夜 2026年10月11日(日)18:30開演
【プログラム】
渡辺裕紀子、安野太郎、成本理香、山本裕之:大学祝典序曲集
新実徳英:女声合唱曲集「空に、樹に…」
F. プーランク:2台ピアノのための協奏曲 ニ短調 FP 61
F. マルタン:7つの管楽器、ティンパニ、打楽器と弦楽のための協奏曲


60周年ということもあり、まるで華やかなクリスマスのようなチラシです。是非お越し戴きたく思います。
さて、「アド・アルティオラ」というのは、《大学祝典序曲集》のなかの私の曲のタイトルで、「より高きところへ」を意味します。何事にも挑戦をしてゆき、より高みを目指すというのは、何ともアカデミック的ですが、大学の演奏会だからこれで良いのです。
これまで吹奏楽を書く機会は、編曲も含めていくつもありましたが、なぜか4分音は導入してきませんでした。今回、2分の実験的な作品と位置づけたので、ついに4分音を導入してみました。室内楽はもちろん、オーケストラ曲では普通にやってきたため、吹奏楽でも技術的に問題なく可能なのですが、普段現代音楽をほぼ聴かないお客さんや学生達が集まる、しかも祝祭的な場で、4分音で音を歪ませるという行為が受け入れられるのか? ということについては少しだけ気にはしています。
さて、会場は名古屋の中心部、栄にある愛知県芸術センターですが、職場の大学は郊外の山の上にあります。学生達は毎日一生懸命に坂を登ります。
実はこれこそが、タイトルの本当の意味だったりします。
