パガニーニ《カプリス17番》(ユーフォニアム版)の再演
ニコロ・パガニーニの《24のカプリス》はヴァイオリン・ソロの作品集として非常に、極めて有名かつ重要な作品ですが、その中からユーフォニアム用に編曲したものがいまのところ3曲あります1。そのうち「第17番」が大山智さんによって「現代創造Tokyo」において演奏されます。
大山さんには直接お目にかかったことはありませんが、初演者の小寺香奈さんとお知り合いの方で、今回取り上げていただくとになりました。
《24のカプリス》をユーフォニアムに編曲するに際しては、Raaf Hekkemaによるサクソフォン版からの刺激を大いに受けました。Hekkemaはソプラノとアルトの楽器を使い分けて素晴らしい編曲を自演していますが、積極的に拡張奏法を導入しており、通常弦楽器でできて管楽器でできない様々な奏法や効果をガヴァーしています。それはユーフォニアムでも可能ではないかと考え、書いてみたものです。
こちらは小寺さんによる初演です。編曲が2010年なのでけっこう前の演奏になります。撮影技術も未熟で白飛びしてますね。
この編曲では特に「声による重音奏法」を多用しています。声を使う場合は当然女性・男性によってその聞こえが変わりますから、今回の大山さんの演奏がどのようなものになるか、とても楽しみです。
- うち1曲は未発表。 ↩︎