ギター2本の新作《斜交葉理》

My new work for two guitars, Cross Lamina, will be premiered in Nagoya on 26 July.

【追記あり】

今年はじっくりと3つの新作を書く機会があるのですが、そのうちの一つが先月末に完成しました。山田岳、土橋庸人両氏といえば泣く子も黙るコンテンポラリーギターのお二人ですが、そのデュオのために書かせていただいた曲が名古屋で初演されます。

このようにラッヘンマンとファーニホウだけでも聴きに来る価値があり、もしかしたらともに名古屋初演かもしれません。

《コードウェル〜》といえば、1990年代に私が(おぼろげな記憶によると)ミュンヘンにあるとある美術館に入ったら、たまたまこの曲の初演者であるTheodor RossとWilhelm Bruckがレクチャーコンサートをやっており、この曲の解説をしていたという場面に出くわし、「さすが独逸国、笑う男(ラッヘンマン)の超絶曲が普通に街中で聴けるのか」と、当時の日本ではラッヘンマン作品の生演奏が滅多に聴けなかった境遇から至極羨ましく思ったものです。

……それがいま、名古屋で聴けるのです。なんという胸熱。

ところで同じ編成である私の新作はギターデュオのための《斜交葉理》という曲で、一方のギターのすべての弦に4分音の特殊調律を施してあります。これは4分音を含め様々なハーモニクスを発生させるためです。以前、《葉理》という6本中半分の弦がやはり4分音調律されたギターソロの曲を山田岳さんのために書いたことがありますが、簡単にいえばそれがデュオに拡張されたようなものです。もちろん音楽の内容はかなり違いますが、《葉理》と同様に4分音以外の拡張奏法も曲の重要な構成要素となっているのも特徴だと自分では思っています。

名古屋のみなさま、一緒に胸熱な時間を過ごしましょう。

※最新情報によると、この他に鈴木治行、木下正道、鷹羽弘晃各氏の作品もあり、おそらくすべて名古屋初演です。

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